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「ビクターロック祭り2022」のキックオフイベント「ビクターロック祭り~アタラシイチカラ~」が2月24日、25日、27日の3日間に渡り開催!

「ビクターロック祭り2022」のキックオフイベント「ビクターロック祭り~アタラシイチカラ~」が2月24日、25日、27日の3日間に渡り開催!

2022/03/01

「ビクターロック祭り2022」キックオフイベント「ビクターロック祭り~アタラシイチカラ~」

写真:中山優瞳

「ビクターロック祭り~アタラシイチカラ~」

 

「ビクターロック祭り~アタラシイチカラ~」

 

「ビクターロック祭り~アタラシイチカラ~」

 

ビクターエンタテインメントが、「ビクターロック祭り2022」のキックオフイベント「ビクターロック祭り~アタラシイチカラ~」を2月24日、25日、27日の3日間に渡り開催した。

【ライブレポート by 小川智宏】
「ビクターロック祭り2022」の前哨戦として、ビクターエンタテインメントに所属する若手アーティストが集結、ライブハウスVeats SHIBUYAを舞台に3日間にわたり対バンを繰り広げた「ビクターロック祭り〜アタラシイチカラ〜」。それぞれに個性豊かなバンドたちが、文字通りフレッシュな「アタラシイチカラ」を見せつけた、ワクワクするようなイベントだった。

初日、2月24日(木)はカネヨリマサル、リュックと添い寝ごはんにオープニングアクトとして参戦したヒトリヨブランコを加えた3組が登場した。イベントの幕を切って落としたヒトリヨブランコはサポートメンバーを加えた6人体制でいきなり圧倒的な世界観を表現。ポップなのにどこかひねくれている不思議な感触の楽曲を次々と繰り出し、短い時間ながらもVeatsに集まったオーディエンスの目と耳を惹きつけていた。「緊張してる」とボーカルのムラカミカエデは言っていたが、その音は最後まで堂々としていた。続いては大阪を拠点に瑞々しくも切ない青春ロックを鳴らし続ける女性3人組バンド・カネヨリマサル。ボーカル・ギターちとせみなの「精一杯届けます」という言葉どおり、音楽にすべてを込めるような全身全霊のパフォーマンス。切ない失恋や過去を歌った曲が多いのだが、そういう曲でさえ、こうしてバンドで鳴らされ放たれると、なぜか前向きで明るい響きを帯びるから不思議だ。メンバー3人も時折視線を合わせては笑顔を覗かせていた。そして3組目として登場したリュックと添い寝ごはん。彼らもまた、カネヨリマサルとは違う形で、音楽のパワーを全身で表現していた。焦燥感とともにひた走るギターロックから、カラフルな音が織り込まれたオーガニックなポップチューンまで、さまざまなスタイルの楽曲を自在に行き来しながら、メジャーデビューをしてから過ごしてきたこの1年あまりでの成長をステージから見せつける。フロアからは自然と手拍子が起き、拳が突き上げられ、いつの間にかVeatsの空気をひとつにして見せた。

2日目、2月25日(金)はMaki、Mr.ふぉるてにオープニングアクトとしてヤングスキニーというラインナップ。まずステージに立ったヤングスキニーは2020年に結成されたばかりの4人組。ギターのアルペジオから始まった「ワンナイト」を皮切りに、日々に降り積もる鬱屈や物悲しさをエモーショナルに爆発させるようなロックを展開していった。こんな最高な日がずっと続けばいい。でもそんなわけにはいかない。そんな憂鬱はぜんぶ僕が消してあげる」というかやゆー。(Vo/Gt)の言葉が、彼らの音楽がどんなものなのかをはっきりと伝えていた。Makiは山本響(Vo/Ba)の「俺たちの力見せてやるぜ!」という力強い言葉からスタート。ありったけの思いを轟音に重ねてぶっ放す、ロックバンドの本領発揮ともいえるステージは、あっという間にフロアを掌握していった。楽曲はもちろん、MCでも自分たちがなぜ今ここに立って音楽を鳴らしているのか、その存在証明を繰り返し叫ぶ響き。「ビートルズは音楽で戦争を終わらせたよ。アタラシイチカラというくらいだから、俺たち3バンドもそれくらいできないとな」。壮絶な覚悟が宿る、熱いライブだった。そして最後はMr.ふぉるて。昨年12月にメジャーデビューを果たしたばかりの、まさに今勢いに乗る注目株だ。ボーカル・ギター稲生司を中心に、すでにどこかどっしりとした風格も感じさせる佇まい、そして「下を向いてでも気づける何かが本当の救いなんじゃないかと思います。そんな歌を歌いにきました」という言葉の誠実さ。美しいメロディと選び抜かれた言葉によって紡がれた楽曲ひとつひとつが、説得力を持って響いてきた。Mr.ふぉるては3月19日に開催される「ビクターロック祭り」本編にも出演が決定している。大舞台での活躍にも今から期待したい。

残念ながら公演延期となってしまった3日目を挟み迎えた最終日、2月27日(日)。この日はNEE、KALMA、そしてオープニングアクトとしてSPENSRが出演した。まずはSPENSR。シンガー・ソングライター/トラックメイカー、カズキ_ウツミによるソロプロジェクトだ。バンドを従えて登場、グルーヴィーなサウンドが新鮮な驚きをもたらしていく。洒脱でソウルフルな音像の中に、時折覗くエモーショナルな響き。おそらく初めて彼らを見る人が多かったであろうフロアも、いつの間にか気持ちよさそうに体を揺らす人が続出、心地いい一体感が生まれていた。そのSPENSRの後、「全校朝会」のSEをバックにステージに現れたのはNEE。1曲目「アウトバーン」から彼ららしい複雑で尖ったグルーヴが鳴り渡る。「渋谷、そんなもんかい?」というくぅ(Vo/Gt)の不敵な挑発に、フロアも拳を突き上げ応える。中盤では「今日はちょっと言いたいことがあって」と前置きをして「こんな時代に、何が正しいか正しくないかは自分で決めてください。僕は歌を届けます」と語ったくぅ。そんな言葉から届けられた「不革命前夜」は一際熱い輝きを放っていた。そして、「アタラシイチカラ」大トリとしてステージに立ったのはKALMAだ。「みんなが今日ここにきたことが間違いじゃないってことを証明したいと思います!」という畑山悠月(Vo/Gt)の言葉通り、ポジティヴなエネルギーに満ちたライブ。伸びやかなメロディが広がった「ジェットコースター」、フロアから手拍子が巻き起こった「これでいいんだ」など、KALMAらしい人懐っこさと力強さを感じさせるステージでイベントを締めくくった。

ライブのみならず、事前のインスタライブ、来場者に豪華プレゼントが当たる抽選会など、さまざまな企画が目白押しだった今回の「アタラシイチカラ」。それぞれのスタイルで道を切り開こうとしている若手アーティストたちがこれからどんな景色を見せてくれるのか、彼らが担う未来がとても楽しみになった。


イベント概要「ビクターロック祭り2022」
タイトル:「ビクターロック祭り2022」
日程:2022年3月19日(土)
場所:幕張メッセ国際展示場 9、10、11ホール
時間:開場11:00 開演13:00
出演者:
ORANGE RANGE、キュウソネコカミ、go!go!vanillas、サカナクション、サンボマスター、Dragon Ash
~アタラシイチカラ~:KALMA、Mr.ふぉるて
クロージングDJ :DJダイノジ
オープニングアクト:The Shiawase、輪廻
チケット料金:前売 11,000円(税込) / 当日 12,100円(税込)

主催:ビクターエンタテインメント/ライブマスターズ株式会社/株式会社ディスクガレージ
企画制作:ビクターエンタテインメントDog Run/ライブマスターズ株式会社
協賛:株式会社セブン-イレブン・ジャパン/株式会社セブンネットショッピング/ぴあ株式会社/株式会社JVCケンウッド/株式会社レコチョク/株式会社エッグス/八海醸造株式会社/株式会社堀口珈琲 
オフィシャルサイト:http://www.rockmatsuri.com

セブンネットショッピング特設サイト:https://7net.omni7.jp/general/004116/000000rockmatsuri

 

 

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