記念すべき年の幕開けを絢爛豪華なステージで飾った

和楽器バンド、1月9日(日)、日本武道館で年始に一度開催する恒例のベストヒット・エンターテイメントライブ『和楽器バンド 大新年会2022 日本武道館 ~八奏見聞録~』を開催!

和楽器バンド、1月9日(日)、日本武道館で年始に一度開催する恒例のベストヒット・エンターテイメントライブ『和楽器バンド 大新年会2022 日本武道館 ~八奏見聞録~』を開催!

2022/01/10

和楽器バンド

撮影:上溝恭⾹ / Kyoka Uemizo

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和楽器バンドが2022年1月9日(日)、日本武道館で年始に一度開催する恒例のベストヒット・エンターテイメントライブ『和楽器バンド 大新年会2022 日本武道館 ~八奏見聞録~』を開催した。今年4月に満デビュー8周年を迎える和楽器バンド。メンバー8名、オフィシャルファンクラブも“真・八重流”と名付けられている通り、8という数字は和楽器バンドにとって縁が深く、大切にしている数字。和楽器バンドは、記念すべき年の幕開けを絢爛豪華なステージで飾った。

SEの「Overture~八奏見聞録~」とともにメンバー8名のシルエットが映し出される。大きな拍手のなか全員がステージに登場、「戦-ikusa」からライブをスタートさせた。続けざまに「『大新年会2022 ~八奏見聞録~』へようこそ!新年一発目、ついてきて!」(鈴華ゆう子/Vo.)という言葉とともにアッパーチューン「白斑」を放ち、会場は早くも高揚感で包まれた。

「日本武道館にお集まりのみなさん、一緒にリズムを作ってもらえますか?」(鈴華)と呼びかけた「情景エフェクター」、三本締めの手拍子ととともに奏でられた「起死回生」で心地よい一体感を演出。強靭なロックサウンド、和楽器の音色を活かしたアンサンブル、和の雰囲気を色濃く反映したメロディが一つになったステージは言うまでもなく、このバンドにしか生み出せない。

この後、叙情的なバラードナンバー「オキノタユウ」、町屋(G/Vo.)のアコギ、神永大輔(尺八)、鈴華の鍵盤によるイントロからはじまった「シンクロニシティ」、4つ打ちのリズムとポップなメロディが会場を華やかに彩った「Starlight」(フジテレビ月9ドラマ「イチケイのカラス」主題歌)を次々と披露。華やかなパフォーマンスで観客を魅了していく。いぶくろ聖志(箏)、黒流(和太鼓)、蜷川べに(津軽三味線)の情緒と力強さを兼ね備えた音色、バンドサウンドの軸である亜沙(Ba)、山葵(Dr)のリズムセクションも素晴らしい。

中盤のMCで鈴華は、昨年行ったバンド史上最大規模の全国ツアー『8th Anniversary Japan Tour -Infinity-』を振り返り、「こういう状況のなかでも、みなさんのおかげで乗り越えられました。ありがとうございます」(鈴華)と改めて感謝の気持ちを伝えた。さらに「今年も我々のペースで、みなさんに楽しみを届けたいと意気込んでいます」と告げると、会場から温かい拍手が巻き起こった。ここからは和楽器バンドが持つ奥深い音楽性を堪能できるシーンが続いた。この季節にふさわしいステージに幻想的な雪を降らせる演出とともに披露された「細雪」、鈴華のアカペラからはじまり、ダークかつオーケストラの壮大な音像を奏でた「Eclipse」の後は、ライブでしか見ることができないメンバー同士のセッションによるインスト曲が続く。「Nine Gates」(箏・いぶくろ聖志/尺八・神永/和太鼓・黒流)、「嶺上開花」(ドラム・山葵/舞・鈴華)、「河底撈魚」(ギター・町屋/津軽三味線・蜷川べに)のパフォーマンスからは、このバンドの独創的な世界観がはっきりと伝わってきた。

ライブは後半戦へ突入。コロナ禍で声が出せない会場のお客さんに、声を出さなくてもでも楽しんでもらえるようにと始まった“撮影OK”楽曲。今回は「吉原ラメント」となったが、鈴華ゆう子の和傘を使ったパフォーマンス。この和傘は、昨年のツアーでもおこなわれていた、たる募金第3弾でも支援をしていた岐阜和傘。現在、飛騨市美術館で開催中の「美しの紙展」で実際に展示されているものだそう。美しい和傘で妖艶に舞う鈴華にくぎ付けとなるパフォーマンスで会場を魅了する。

恒例となったドラム和太鼓バトルでは、今回「月打~GACHIUCHI~」というタイトルになっているように、ステージ上部にリフターで高く掲げられた特別大きな大太鼓を黒流と山葵が、双方から打ち込む。上半身裸となり、鍛え上げられた肉体で大太鼓を力強く打ち鳴らす二人の迫力のパフォーマンスで満員の観客を大いに沸かせる。続く「名作ジャーニー」(NHK Eテレ「あはれ!名作くん」主題歌)では、リズムゲーム風の映像に合わせ、オーディエンスが“ハリセン”で音を出しながら楽しむ演出も。「セツナトリップ」でタオルを回しながら盛り上がった後は、本編ラストの「千本桜」へ。最後に銀テープが放たれ、爆発音が鳴らされるなど、新年ならではのド派手な演出もたっぷり。鈴華、町屋、亜沙、蜷川、神永がステージを自由に動き、オーディエンスと積極的にコミュニケーションを取る姿も心に残った。

観客の手拍子に応え、アンコールで再びメンバーがステージに登場。この日のライブについてトークした後、鈴華が「ストレスがとても多い時代ですけども、私たちはエンターテインメントを止めず、届け続けていきます。楽しいときを一緒に重ねていければと思いますので、今年も変わらず応援よろしくおねがいします」と語り掛けると、この日いちばん大きい拍手が鳴り響いた。
アンコール1曲目は「この8人が集まって、最初に形にした曲」(鈴華)という「六兆年と一夜物語」。そして<いつか醒める夢の居場所で/笑い合っていられる様に/重ね紡いでゆく>というフレーズが広がった「暁ノ糸」で、ライブは大団円を迎えた。演奏が終わった後、丁寧に観客に挨拶し、ステージを後にした和楽器バンド。“大新年会”でロックバンドとしての唯一無二の存在感をしっかりと示した8人は、満8周年のアニバーサリーイヤーとなる今年、これまで以上に充実したエンターテインメントを届けてくれるはずだ。「和楽器バンド 大新年会2022 日本武道館~八奏見聞録~」の模様は、2月27日(日)にWOWOWプラスでテレビ初独占放送されることが決定。こちらもぜひチェックしてほしい。

文/森朋之

セットリスト
00. Overture〜八奏見聞録〜
01. 戦-ikusa-
02. 白斑
03. 情景エフェクター
04. 起死回生
05. オキノタユウ
06. シンクロニシティ
07. Starlight 
08. 細雪
09. Eclipse 
10. Nine Gates 
11. 嶺上開花
12. 河底撈魚
13. 吉原ラメント
14. ドラム和太鼓バトル 月打〜GACHIUCHI〜
15. 名作ジャーニー
16. セツナトリップ
17. 千本桜
<ENCORE>
18. 六兆年と一夜物語
19. 暁ノ糸

 

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