ペダルボードに組み込んで、スマホやタブレットをエフェクター代わりにできる

ペダル型オーディオインターフェイス「XTONE」を宅録で試す!

ペダル型オーディオインターフェイス 「XTONE」を宅録で試す!

2020/03/15


エックスソニックから、「XTONE PRO」と「XTONE」というペダル型製品が発売されました。どちらも見た目はコンパクトエフェクターのようですが、実は多彩な機能を持つオーディオインターフェイスです。その使い心地と音質をギタリストの野村大輔氏にチェックしてもらいました。

取材:本多理人(編集部)、写真:小貝和夫

XTONE PRO

XSONIC XTONE PRO

2イン/2アウトのMac/Windows/iOS/Android用オーディオインターフェイス。ギターイン、マイクイン、EXPイン、MIDIイン/アウト、ヘッドホンアウト、ステレオアウト、バランスアウト、そしてフットスイッチを6つ搭載。BIAS FX Mobile Essentialのライセンス ($19.99相当)が付属する。オープンプライス(¥26,000)

XTONE

XTONE

1イン/2アウトのMac/Windows/iOS/Android用オーディオインターフェイス。ギターイン、EXPイン、ヘッドホンアウト、ステレオアウト、バランスアウト、そしてフットスイッチを3つ搭載。BIAS FX Mobile Essentialのライセンス ($19.99相当)が付属する。オープンプライス(¥16,500)

──まずXTONEを使ってみた印象は?

野村:箱に高級感があります。本体自体も筐体がしっかり出来ているので、踏む際も安心ですね。デザインがシンプルなので、機械が苦手なギタリストでもとっつきやすそうです。

──どんな使い方をしてみましたか?

野村:まずアップルLogic Pro Xにつないで、単純にオーディオインターフェイスとして使ってみました。キャラクターの濃い音が出るのかと思ったら、すごい素直な音でした。クセがまったくないくらいです。パネル上のスイッチは足で踏むのを前提に考えられているので、机の上に置くよりも足元にセッティングする方が使いやすいかなと思います。

XSONIC

通常のオーディオインターフェイスとして使用する場合。XTONE PROはマイク入力も装備しており、48Vのファンタム電源も供給できるので、コンデンサーマイクを接続してマイク録音を行なうことも可能だ

XSONIC床置き

こちらは机の上ではなく、床に置いて足でコントロールしながらレコーディングを進める際のセッティング例。野村氏いわく、このセッティングの方がより自然に扱えたとのこと

──バス電源で動くようですね。

野村:それもありがたいですね。バス電源でも十分な音量が出ますし、XTONE PROではファンタム電源も供給できます。それと、LightningからUSBへの変換アダプターが付属するのが太っ腹だなと思いました。これがあればスマホやタブレットを充電しながら、本機をオーディオインターフェイスとして使えます。

XSONIC

コンパクトエフェクターと組み合わせてセッティングしたところ。コンパクトエフェクターを通過した後の信号をXTONEに入力し、iPhoneなどのアプリでアンプの音作りをしてアウトプットからサウンドを出力するという流れだ。実機のコンパクトエフェクターとソフトのエフェクターを組み合わせることも可能になる。付属されているLightning-USB変換アダプターは電源供給にも対応しているので、スマホ/タブレットの電源不足といった問題に陥らない点が安心だ

──搭載されているフットスイッチではどんなことができるんですか?

野村:付属するポジティブ・グリッドのBIAS FX Mobile EssentialやIKマルチメディアAmplitubeといった主要なアンプシミュレーターのプリセットのバンクを上げ下げしたり、ルーパー機能を操作したり、エフェクターのオン/オフやエディットができます。最近はiPadとかで手軽に音作りをしたいというギタリストもいると思うんですけど、ライブの時に手でiPadを操作するのはちょっと違和感があるんですよね。それが足元でコントロールできるというのは、面白いところを突いてきたなと思いますね。

──どのように操作するのですか?

野村:フットスイッチを長押しすることでバンクが変わるので、物理的なフットスイッチ以上のコントロールナンバーを扱えます。あとはアプリ側でコントロールナンバーを割り当てられていれば、その機能を操作できるわけです。

xsonic

A/B/Cのスイッチを長押しすると、バンクを切り替えることができる。つまり、3バンクを切り替え可能だ。XTONEなら3×3で9つ分のフットスイッチ、XTONE PROなら3×6で18個分のフットスイッチのコントロールナンバーを扱える

──エクスプレッションペダルの接続も可能なんですね。

野村:そうですね。ボリュームペダルだったりワウペダルとかをつなげます。他に、ペダルにディレイとかをアサインするという使い方も考えられますね。

──バランスアウト端子も付いていますが、何に使ったらいいのでしょうか?

野村:これはおそらく、ステージ上でPAミキサーにライン信号を送るのに使うものだと思います。バランスアウトの方がノイズが圧倒的に少なくなりますから。ちなみにステレオアウトは、モニタースピーカーにつなぐ時に使います。

xsonic

アウトプットはステレオアウト(L/R)とバランスアウト(XLR)の両方を搭載。宅録でモニタースピーカーなどに出力する際はステレオアウトを、ライブでPAミキサーに出力する場合にはバランスアウトを使うことで音質を損ねずに伝送できる

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