来年2019年はアーティスト活動20周年
Crystal Kay ニューアルバム『For You』インタビュー
Crystal Kay ニューアルバム『For You』インタビュー
2018/06/13
Crystal Kayがニューアルバム『For You』を6月13日にリリースする。今作は、来年2019年でアーティスト活動20周年を迎える彼女による約2年半ぶりのフルアルバム。インタビューではアルバムに対する思いや収録曲の解説、制作秘話についてコメント。また、7月10日からスタートするツアー『Crystal Kay ~アコースティックツアー「クリカフェ “For You”」』に向けた意気込みも語ってくれた。
取材:高橋栄理子
──前作『Shine』から約2年半ぶりのアルバム『For You』がリリースされることになりました。今回のアルバムを制作するに当たって、Crystal Kayさん自身はどのような作品にしたいと考えて臨みましたか?
Crystal Kay:前回『Shine』の時もそうだったんですけど、やっぱり聴いた後で前向きになれるような作品にしたいとは思っていました。特に同世代の人が、もうちょっと自分を信じてがんばろうって思えるような。だから、恋愛の曲も人生の曲も含めて、ポジティヴなメッセージが入っているものにしたかったんです。
──それはCrystal Kayさんの楽曲を聴くことで元気になって欲しいという想いからですか?
Crystal Kay:はい。私自身の年齢的なものもあるのかもしれないですけど、今はそういうものを求められているんじゃないかなって思います。私自身が聴く側になったとして考えた時も、やっぱりアラサーだったりするので(笑)、人生についていろいろ考えるんです。だからこそ、切なさがあっても、その中にも前向きさがある曲がいいんじゃないかなって思ったんです。
──ご自身が30代を迎えたこともあって、自分の音楽がリスナーにとってもそういう存在であったらいいと考えるようになったんですね。
Crystal Kay:そうなんだと思います。ただ、いろいろなジャンルの音楽を聴きますし、そこまで歌詞にフォーカスしているわけではないので、私自身の音楽の聴き方はまた少し違うんですが、プライベートの音楽はどちらかというとムードで聴いている感じです。でも、日本のカルチャー的には、凄く歌詞を大事にするじゃないですか。だから、音楽を発信する側として、ポジティヴな楽曲がいいだろうなと思うんです。日本のリスナーのみなさんは、音楽をパーソナルなものとして捉えている気がします。
──自分と照らし合わせて聴く感じですもんね。2019年にはアーティスト活動20周年を迎えることになりますが、それに向けた意識というのもアルバムを作る際にはあったんですか?
Crystal Kay:テンション的には20周年に向けて上げていきたいという意識はありました。だから、「サクラ」のようなキラキラしたJ-POP曲も入れつつ、ライヴでパフォーマンスすることも考えてダンス系の楽曲も入れたんです。このアルバムをリリースしたらイベントやライヴも行うと思うので、そこでダンス・チューンとかをパフォーマンスすることで勢いをつけて、そのまま20周年に突入するっていうイメージがありました。
──なるほど。20周年に向けて、いいスタートを切る1枚にしたいという意識だったんですね。ちなみに、このアルバムをリリースするまで2年ほどの期間があったわけですが、その間に改めて自分の音楽に対して考えたことはありましたか?
Crystal Kay:前作『Shine』の時にも言ったかもしれないですけど、自分にしか出来ないJ-POPを作りたいという想いが強くなりました。もちろん、先ほど言ったように私の音楽を聴いてくださるみなさんが自分の歩いている人生に自信を持ったり、もっとポジティヴになったり、もっと自分を信じられるようになったりするきっかけになる楽曲を歌いたいということも思いました。でも、それだけじゃなく、やっぱりサウンドにも私ならではのものを取り入れていきたい。メロディは和だったとしても、どこかには私にしか出せないエッセンスを入れて、どの国の人が聴いても乗れるようなものにしたいという気持ちを持っているので、そこはキープしていきたいと考えました。最近の私の楽曲って、どちらかというとJ-POP寄りになっていたと思います。だけど、デビューした時の私の楽曲は、どこかに日本のノスタルジックな感じがありつつも、歌っているのは外国人の私だという意外性があったと思うんです。そして、それに対して「これがCrystal Kayのサウンドだよね」と多くの人が受け入れてくれました。ただ、最近はそれがだんだん薄まって来ていたような気がしたんです。だから、もう一度そこに戻りつつ、さらに大人になった重みや深みを出していきたいと今はそう考えているんです。
──やっぱり、それこそがアーティストCrystal Kayの原点ですもんね。確かに当時は、なんとなく無国籍な印象というか、いわゆるJ-POPの中では異質な感じがあって、そこが魅力的でしたから。
Crystal Kay:日本のスタンダードとは少し違う。そこが面白かったと思うんです。でも、年月を重ねて試行錯誤していく中で、そういう芯が薄まっていった部分もあった。もちろん私はJ-POPの中にいるアーティストなので、リスナーのみなさんが求めているものに応えることも大切にしていきたいんですけど、それと同じくらい原点のCrystal Kayのサウンドは忘れたくないなとこのアルバムを作る前から思っていました。
──それもあって、今回はご自身で作っている楽曲がたくさんあるんでしょうか?
Crystal Kay:自分でもっと作った方がいいんじゃないかと思ったんです。やっぱり自分で作ると、当たり前ですけどCrystal Kayというものが自然に楽曲に出てくるんです。それは、きっとリスナーにも伝わるはず。ああ、この楽曲、Crystal Kayっぽいねって感じてくれると思うんです。今回のアルバムを自分で聴いてみて改めてそれを感じたので、もっと自分を出していこうと思いました。いちから作品に関わった方が、Crystal Kayを楽曲に反映できる。それも見えて来た部分です。
──作品作りにいちから関わりたいという想いは、アーティストとしての意欲から来るものなんでしょうか?
Crystal Kay:もちろんそれもありますし、その方が自信を持って提供できるという想いもあります。そこにはウソがないですし、やっぱり自分のサウンドもちゃんと出るんです。しかも、歌詞に込めたメッセージも本当に自分色になるので、聴いて欲しいという気持ちもより熱くなるんです。
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