作曲の手順とコツをレクチャー

初心者のための作曲法「第4回:アイディアを生み出そう!」

初心者のための作曲法「第4回:アイディアを生み出そう!」

2015/12/09


曲作りの基本を解説する連載の第4回。今回は曲のアイディア出しのコツを紹介しよう。
 


まずは作ってみたい曲に近いイメージの曲を聴きまくる

「曲を作りたい」と思ったら、まずはお手本になりそうなアーティストの曲を聴きまくろう。そうすることで、例えばロックなら「エレキギターのリフがメイン」という風に、作りたいジャンルの演奏スタイルや、サウンドの傾向などが見えてくるはずだ。

その際、楽器の編成やドラムとベースなどのリズムパターン、コード進行など、その曲の「らしさ」や「カッコ良さ」を感じられる要素を見つけてみよう。好きなアーティストの曲をコピーしていれば、ある程度自然にそういった要素に気づくと思うが、普段音楽を聴く時にも曲を構成する要素を意識するといい。好きな曲を分析することは、作曲の理論書を読んで勉強するよりもずっと役立つのだ。
 

▼主な分析ポイント

・コード進行
・パート編成
・ドラムパターン
・ベースライン
・コードのリフや刻み方
・カッコいいフレーズ
・イケてるキメ
etc

 

カッコいいリズムやコード進行をマネしてみる

コード進行をマネしてみる

作曲の第一歩はモノマネからだ。気に入った曲のアレンジを変えてみたり、いろんな曲からパーツを寄せ集めて組み合わせるなど、既存の曲を元ネタにしてアイディアを膨らませてみよう

市販の曲を聴いていて気に入ったリズムやコード進行があったら、それをマネするところから始めてみよう。どんなに偉大なアーティストも、最初は好きな曲のマネをして、やがてオリジナリティを獲得していったのだ。また、お気に入りの曲をもっと自分好みになるように作り変えてみるのも、作曲体験の第一歩になる。

その次のステップとしては、「A曲のリズムにB曲のコード進行を乗せてみる」というように、複数の曲からパーツをチョイスして組み合わせてみよう。このように既存の曲をアイディアとして使っても、曲の中心であるメロディさえ自分なりに作ることができれば、立派なオリジナル曲になるのだ。
 

知らない曲のコード進行を参考にしてみる

楽器.me

歌本やコード譜を掲載している歌詞サイトなどは、作曲(コード進行)のアイディアの宝庫だ。知らない曲のコード進行を弾きながら、自分なりのメロディを付けたりするのもありだ。それをきっかけにアイディアがひらめくかも?(画像は歌詞コードサイト楽器.me

好きな曲をマネするにしても、1音1音を聴いてコピーしていくのはひと苦労だ。作曲のヒントを得る場合は、全パートを丸ごとコピーする必要はない。例えば、歌本やWeb上の歌詞/コード検索サイトといった、コード進行が載っているものを参考にしてみるといい。知らない曲も多数載っているが、そのコードを弾いてみることでアイディアがひらめく場合も多い。ちなみに、そういった既存曲のコード進行を応用する際は、「移調」(曲のキーを変えること)を覚えておくといい。様々なキーの曲が載っているが、移調させてキーを合わせれば、曲のパーツとして組み合わせることができるからだ。
 

ドラムパターンを再生しながらギターを弾いてフレーズが浮かぶのを待つ

ドラムパターンを再生しながらギターを弾いてフレーズが浮かぶのを待つ

リズムを鳴らしながら、それに合わせてなんとなく“こんな感じの曲にしたい”というギターのフレーズを適当に弾いているうちに、メロディやコード進行のアイディアがパッと浮かぶこともある

頭の中であれこれ考えてもアイディアが浮かばない時は、思い付くままにギターをかき鳴らしてみよう。たまたま弾いたフレーズやコードがきっかけとなって、メロディやコード進行の新しいアイディアがひらめくかもしれない。その際は、DAWソフトにドラムのループなどを貼ったり、ドラムパターンを打ち込んで、そのリズムをリピート再生しながらギターを弾いて録音するといい。その方が気持ち良く演奏できるのでアイディアも浮かびやすいし、漠然と弾くよりもイメージに合うフレーズやコード進行が生まれやすいのだ。
 


文:平沢栄司

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