J-POPのヒット曲を例に解説!

ひとつのコード進行に様々なメロディを付ける(その2)【コード進行の例:C/G/Am/Em】

ひとつのコード進行に様々なメロディを付ける(その2)【コード進行の例:C/G/Am/Em】

2015/11/06


世の中には、同じコード進行なのにメロディがまったく違う曲がたくさんあります。このコーナーでは、ひとつのコード進行に対して様々なタイプのメロディを付ける方法を、J-POPのヒット曲のメロディを参考例に挙げながら見て行きましょう。次は、サビでもBメロでも使える王道コード進行「C/G/Am/Em」を使ったものを紹介していきましょう。


【譜例1】元気なアイドルソング的メロディ


 AKB48の楽曲では、「上からマリコ」をはじめ、多くの曲でこのコード進行が使われています。譜例のメロディは音数が少なく、音域も狭いのですが、リズムにシンコペーションを入れることで勢いを付けつつ、コードチェンジごとに徐々に音程が上がっていき、元気のいいサビを盛り上げているのがポイントです。

参考曲
AKB48
「上からマリコ」
収録アルバム
『1830m』
キングレコード
KIZC-163~165
 

【譜例2】2小節をまたぐ優しく滑らかなメロディ


 譜例は、スピッツのヒットナンバー「チェリー」のAメロ風のメロディです。「ド→レ→ミ→ファ」や「ラ→シ→ド→レ→ミ」のように、音程が滑らかにつながったメロディラインを、2小節をまたいでさりげなく使っていることで、リスナーに優しく語りかけるような雰囲気を出しているのがポイントです。

参考曲
スピッツ
「チェリー」
収録アルバム
『CYCLE HIT 1991-1997』
ユニバーサルミュージック
UPCH-1481
 

【譜例3】コードの動きをうまく使った美メロ



 山下達郎の名曲「クリスマス・イブ」のAメロ(サビ)で聴けるような、同じ高さの音を多用するメロディは、楽譜だけ見ると音程にほとんど動きがありません。しかし、1小節ごとにコードが変化していくため、じんわりとハーモニー感が醸し出され、美しいメロディに感じられるというプロならではのワザが使われています。

参考曲
山下達郎
「クリスマス・イブ」
収録アルバム
『OPUS~ALL TIME BEST 1975-2012~』
ワーナーミュージック・ジャパン
WPCL-11205/7
 

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