日本でも大ヒットした、シェリル・クロウの代表曲「オール・アイ・ワナ・ドゥ」。この進行は、Eメジャーのダイアトニックコードだけでやると「E→E→A→B」となるので単純過ぎる。そこで、あえてEメジャーの親戚筋の調であるEマイナーのさらに親戚のGメジャーからコードを借りて「A→B」を「C→D」に置き換えると……、あら不思議！　調性が曖昧になるうえ、循環時のドミナントモーションも希薄になって、独特の浮遊感や高揚感が感じられる。このようにロックは「なんでもあり」なのだ！